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紅白水引と稲穂に込められた縁起と由来

紅白水引と稲穂に込められた実りの願い

日本の季節のしつらえには、古来より縁起の良いモチーフが数多く受け継がれてきました。
中でも、紅白の水引黄金色の稲穂は、お祝い事やお正月飾りでしばしば目にする伝統的な組み合わせです。
それぞれに深い意味と歴史があり、ただ美しいだけでなく、私たちの暮らしに願いや祈りを宿す存在です。

紅白水引で束ねた稲穂飾りは、黄金色の稲と紅白の彩りが調和した清らかで華やかな意匠
伝統的でありながらも現代の空間にすっと馴染み、新しい年を迎える玄関を格調高く彩ります。


●紅白水引の意味と由来

水引(みずひき)とは、和紙をこより状にして水のりで固めた飾り紐のこと。
「贈る心を結びで表す」日本独自の美意識が息づいています。
特に紅白の水引
は、お祝い全般に用いられ、
赤=魔除け、白=神聖さを意味する配色として、古来より幸福を呼ぶ色とされてきました。

その起源は飛鳥時代。遣隋使・小野妹子が隋から持ち帰った献上品に、紅白の麻紐が掛けられていたことが始まりと伝わります。
やがて和紙の水引が広まり、宮中・武家の儀礼に用いられるようになり、江戸時代には庶民の間でも定着しました。
贈答文化の中で、**「人と人を結ぶ象徴」**として発展していったのです。


結び方に込められた願い

水引にはさまざまな結び方の意味があります。
ほどいて何度も結べる蝶結びは、「何度あっても良いお祝い」に使われ、
出産・入学・お年玉など繰り返し訪れる喜びを象徴します。

一方で、固く結ばれてほどけない結び切りは、「一度きりで良いこと」を願う形。
結婚や快気祝いに使われ、強い縁や決意を表します。

中でも**あわじ結び(淡路結び)は、輪が交わる形が特徴で、
「末永いご縁」を意味する格式高い結びです。
このように、水引は
結ぶという行為自体に“縁を結び、幸福を願う心”**が込められています。


●稲穂がもたらす豊穣の祈り

稲穂は、日本人にとって神聖な象徴です。
古くから稲は命の糧であり、五穀豊穣の神に捧げる供物でした。
お正月に歳神様を迎える風習も、「実りの神を家に招く」祈りに由来します。
稲穂を飾ることは、「今年も豊かに実りますように」という願いを形にする行為なのです。

稲穂が垂れる姿は、豊作と感謝の象徴
門松や注連飾りに添えられ、「実り多い一年を」という思いを託します。
近年では、ドライの稲穂を使ったスワッグやリースなど、
インテリアとして楽しむスタイルも広まりました。
そこには、自然を敬い、季節を感じる日本人の心が息づいています。


●伝統を今に、暮らしに結ぶ

紅白の水引と稲穂の意味を知ることで、
何気なく目にしていたお正月飾りがより深い意味を持って見えてくるはずです。

結びに託された想い、稲穂の一束に込められた祈り。
それは単なる装飾ではなく、**「季節と共に生きる心のかたち」**です。

Sea Lavenderでは、日本の美意識を継承するデザインを大切に、
紅白の水引や稲穂を用いた上質な迎春飾りをお届けしています。
伝統と現代感覚が調和した作品を通して、
新しい年を清らかに迎えるしつらえをご提案いたします。

一年のはじまりに――
「結び」と「実り」の願いを、あなたの暮らしへ。